DaisukeTokita photographs Exhibition 3
the stream of consciousness vs. articulated Images
さて、あなたの外向と内向とを行き来する意識は、
日常の視界から何を分節しているのか。

Term:2010/5/4(tue)〜9(sun)
Time:11to19 (11to21 on the8th,11to17 on the9th)
Place:Gallery Le Deco 5
平日は11時〜4時以外、休日は全日在廊予定

My website:http://dtmix.fc2web.com
Mail to Tokita→060291ds tmd.ac.jp
(sのあとに@をつけてください。連絡はこちらへ。)

個展に寄せて

歯医者一家の長男として生まれた時田大輔は、少年の頃から慣れ親 しんだ写真で身を立てたいと、
歯科大と一緒に日大芸術学部写真学科も受験し合格した。
しかしながら、家族の強い期待もあって歯科医師への道を選択した彼は、
その後も勉学のあい間に写真制作を続け、発表を繰り返してきた。
今回は、その4回目の個展である。

「the stream of consciousness vs. articulated Images」と題されたシリーズは、精神医学的なタイトルが暗示するように、
内的なイメージと外部世界の節点、境界がテーマとなっている。
ひたすら内向する世代にとって、自らの感覚の拠り所を自らの写真の中に求めるといったエンドレスな表現形態は、
彼の作品の中にも認めることができる。
彼の作品を見てゆくと、内的なイメージの発露としてのカラー写真が、
セラピーとしての役割を担って外部世界を覆ってゆくような、そんな奇妙な感覚に包まれる。
写真表現としてはいささか古風でもあるのだが、そのオールドな感覚が今時の20代の精神世界を代弁しているともいえるだろう。

「・・・どうも携帯やチャットができたあたりから、ネットもそうですが、
他人と話すのが内向的である状態のままで可能となっているような気がします。
砕いていってしまえば、他人と話すときに実際の他人と向き合わず、自分の中にあるその他人のイメージ
(見ず知らずである場合もあるのですが)
に対しての発言が、実際の他人に伝わってしまうという、魔法のツール、携帯・・・」

彼が言うように、合わせ鏡の世界に迷い込んでしまった我々が見るものは、まさしく我々自身がつくり出すイメージ、
外部を喪失した我々自身に他ならない。70年代初頭の旗手、あの中平卓馬だったら、
「内的イメージなど捨てちまえ」と言うに違いないのだが・・・。

さて、2010年の今、内と外といったシンプルな二項対立が無効となり、その境界が曖昧模糊として溶け合うかのような時代の中で、
時田大輔は何処へ向うだろうか。
彼と接していると、否が応でも私がまだ歯科大生だった頃を思い出す。
彼同様、私もまた歯医者一家の長男として生まれ、一度は歯科大に入学した身である。
この先、彼もまた、歯科医師として真っ当な人生を生きるか、写真の中に身を投じアウトローな人生に賭けるか、
二者択一を迫られることがあるのかも知れない。
どちらにせよ、まだ若い彼にとって、イメージの乱反射の中での写真行為は続いてゆくだろう。Good Luck!!

写真家、武蔵野美術大学映像学科 教授 小林のりお

Staff:R.Kohgo-M.Sasaki-H.Tsuji-A.Nakajima-A.Kondou-A.Nagai-A.Hirai
DMStaff:K.Matsuda-M.Meguro-M.Kurokawa(words)-Kazumin(Model)
Press:LeDeco-Prof.N.Kobayashi
thanx:K.Okada-Koishikawa,Kaneko(HCL)-Inaba(Create)-F.Shimanaka-カシマ-Tama

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